よくある質問Q&A

1.相取工法

Q1 相取工法とはどのようなものですか?
A1 相取工法の動画があります → リンク
ジブクレーン、定置式クレーン(※)の使用により、急傾斜地での土留柵設置を行う工法です。ボーリング、H鋼杭建込み、横材設置、排水工などの揚重作業をクレーン使用で行います。
(※)定置式クレーン:相取工法に使用する補助クレーン
Q2 相取工法でどのようなことができますか?
A2 ジブクレーンなどを使用して上下左右にものを移動させることができます。たとえば、高さ100m程度であれば、ジブクレーン4台を斜面に設置して揚重作業を行うことができます。
Q3 相取工法で誰でも使うことができるのですか?
A3 相取工法協会が令和5年6月に設立され、協会員は使用することができます。(令和5年8月現在、16社)


2.ジブクレーン

Q4 ジブクレーンはどのように設置するのですか?
A4 日立ジブクレーンHS36の動画があります → リンク
1. 最初に旋回体ベースフレームを設置 → 2. 4本のアウトリガービームを取付け、それぞれにジャッキベースを設置 → 3. パワーユニットを据付 → 4. ウィンチを設置 → 5. Aフレーム(バランスフレーム)を取付 → 6. カウンターウェイトを取付 → 7. 最後にブームを取付けます。
所要時間は、組立におおよそ1日、解体におおよそ半日かかります。
Q5 ジブクレーンのアウトリガー箇所の強度確認は?
A5 ジブクレーンと仮設足場の重量から、1本のアウトリガーの接地圧を求め、地盤支持力を計算します。所要のN値がなければ地盤改良等を行います。
上記HS36の場合、クレーン重量12.6tfに水平荷重と衝撃荷重を合わせて荷重を算定する。1脚の接地圧は37.3kN/m2(敷鉄板介在)。地盤の短期許容支持力を求めると、N値=2の場合qa=49.0kN/m2、N値=3の場合qa=73.4kN/m2となるので、N値=2以上であれば、支持力を確保することができる。(国土交通省告示第1113号)
Q6 ジブクレーンの能力はどの位ありますか?
A6 日立ジブクレーンHS36の定格荷重表があります → リンク
作業半径10mで定格荷重2.8tです。
Q7 ジブクレーンはどのように運搬するのですか?
A7 分割して運搬します。いわゆる4トンユニック車での運搬が可能です。道路幅員3.5mあれば搬入できます。
Q8 ジブクレーン運転の必要資格はなんですか?
A8 運転はクレーン運転業務(5t未満)特別教育を受講すると運転できます。
Q9 ジブクレーンの製造、販売はどこでしているのですか?
A9 現在は三和テッキ株式会社(本社:東京都品川区)と株式会社美貴本(本社:大阪市)の2社です。
Q10 ジブクレーンは安全ですか?事故はありますか?
A10 搬入・組立から、揚重作業、解体まで安全手順を守り、適切な方法で使用することが大事です。作業手順書があります。
Q11 ジブクレーンの積算はどのように行うのですか?
A11 クレーンの供用1日当りの損料は、基礎価格、標準使用年数、残存率、維持修理費率などにより算出できます。ジブクレーンの現場での在置日数の扱いに注意が必要です。


3.H鋼足場

Q12 H鋼足場はどのように設置するのですか?
A12 足場組立方法は次の通りです
全ての部材はH100×100(SS400)を使用する。1. 地山なりに根がらみを配置(前面・背面) → 2. 建地を根がらみに溶接(前面・背面) → 3. 筋違の溶接 → 4. 布材を建地に溶接(前面・背面) → 5. 椀木を布材に溶接 → 6. 作業通路として布材に足場板を敷設し、手摺を取付 → 7. 最後に前面側に転落防止柵を取付けます。
Q13 H鋼足場の強度はどの位ありますか?
A13 大口径ボーリングマシン(LFM1500)、ダウンザホールハンマ(Φ550)など総重量12tf程度の上載荷重を支持する構造としています。
Q14 H鋼以外の足場材とはどのような違いがありますか?
A14 単管足場、クサビ式足場なども使用されていますが、このH鋼足場はボーリングマシンの衝撃などがあっても安全に使用できます。また、布材の配置方法などにより土留杭の施工精度も高めることができます。
Q15 H鋼足場設置の資格等は何ですか?
A15 クレーン、アーク溶接、ガス溶接、玉掛けなどの技能講習・特別講習を終了することが必要です。
Q16 H鋼足場は安全ですか?事故はありますか?
A16 組立から解体まで安全手順を守り、適切な方法で使用することで安全に作業できます。作業手順書があります。
Q17 H鋼足場の積算はどのように行うのですか?
A17 土留杭の間隔が1.5mですので、H鋼足場は12mを1スパンとしています。1スパン当りの組立・解体の歩掛から算出することができます。